嫁いだつもりはありません!めりこの婚活・結婚備忘録

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「じゃあ、俺が(名字を)変えようか?」

夫は、どのくらいの覚悟でこう言ったのでしょう?

夫の性格からして、見せ財布(奢られる前提で一応財布を見せる)のような、自分が名字を変えない前提で一応変える気があるふうに言ってみる、ということはないと思います。

 口数が少ない方なので、ペラペラと本意でもないことを話せる人ではありません。

だからおそらく、私が鈴木になることを頑なに拒否したら夫は桝田になってくれたのだと思います。

けれど私は、現実的に考えて、それは無理だと感じていました。



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夫に、“一般的には女性が男性の名字を名乗るものだから、我々も同様である”というようなことを言われた私は、この後の食事で夫と会話することができませんでした。

許せなかったんです。
二人でどちらの名字にするか建設的な話をした上で、鈴木になるなら分かります。
だけど夫は違った。
“一般的”という理由で、私に名字を変えることを強制し、私のアイデンティティが失われることを軽んじていたのです。

理解できませんでした。また、理解したいとも思いませんでした。

食事を終えて車に戻ると、夫は、食事中に話さなかった私の異変に気付いたようで「どうしたの?」と聞いてきました。

あまり長く不穏な空気を漂わせるのは良くないと思い、私は、法律上はどちらの名字にしてもいいのに、なぜ一般的という理由で私が鈴木にしないといけないか分からないことを伝えました。

すると夫は言ったのです。

「じゃあ、俺が変えようか?」


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結婚することが決まった後、ある日のデートの車内で、私は夫に名字をどうするか聞いてみました。

「結婚したら、私が鈴木になるの?」
「そうじゃない?」
「・・・なんで?」
「う~ん。一般的にそうだから。」

一般的にそうだから

夫の言い分は、この9文字が全てでした。
女性が男性の名字になるのが一般的な世の中です。
確かに、夫の言っていることは間違っていない。それは理解できます。

それでも私は、夫の言葉に失望し、黙ることしかできませんでした。


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