嫁いだつもりはありません!めりこの婚活・結婚備忘録

2020年12月

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桝田姓を諦め鈴木姓となった私は、入籍後、様々な改姓の手続きを行う必要がありました。

市役所や警察署などの行政機関においては、運転免許証、マイナンバーカード、
金融関係では、銀行口座、クレジットカード、生命保険、
他にも携帯電話など、小さなものも含めると様々なものの改姓手続きがありました。

中でも、行政機関や銀行は平日の昼間にしかやっていないので、休みを取るしかなく、働きながら時間を捻出するのに苦労しました。
またいくつかの手続きでは、住民票等が必要なこともあり、発行手数料がかかりました。

一方、夫はというと、入籍とほぼ同時期に引っ越しをしたため、住所変更の手続きを行っていました。
しかし、こちらはインターネットで簡単に済むものも多く、改姓した私より楽だったのは間違いないです。

好きで慣れ親しんだ名字を手放し相手の名字になったなら、この苦労も喜んで引き受けるのかもしれません。
しかし私は、泣く泣く自分の名字を諦めた人間です。
なりたくもない鈴木になるために面倒な手続きをすることは、私にとって拷問でしかありませんでした。


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今まで述べたとおり、私は事実婚に関して、
・2人の関係性の不安定さ
・自分の立ち振る舞い方や、周りからどう思われるか
・お互いの両親の反応

の3点について不安を抱いていました。

そして、私はこれらの不安要素のため、事実婚する道を選ぶことはできませんでした。

名字を変えたくない場合の選択肢として、法律婚までの保護はなくとも、事実婚という方法があること自体はすばらしいことだと思います。
けれども、あくまでそれは、理想論です。
実際は、法律婚にするか事実婚するか、ほとんど悩むこともありませんでした。
これまで述べたような不安から、事実婚については最初から無理だと諦めていたのです。
それほど、法律婚ではなく事実婚にしようとする壁は高いのです。

事実婚するということは、もしかすると、
法律婚して私の名字を名乗ることと同じか、それ以上に難しいことなのかもしれません。 


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夫の親の方が事実婚に反対すると思われる理由、それは、子どもにあります

事実婚の場合、基本的には子どもは母親の戸籍に入り、母親の名字を名乗ります。
そして、父親はその子どもを認知することで、様々な法的義務を負うことになります。

よって、私たちが事実婚した場合、
夫と私の間にできた子どもは、桝田○○となり、夫がそれを認知する形になるのです。

そうなったら、我々の子どもは桝田家の一員となり、鈴木家を継ぐ存在にはなりません。

もちろん、子どもは私たちの子であるので、お互いの親にとって“ 孫”にあたることは間違いありません。
けれど、鈴木ではなく、桝田なんです。
夫の両親からしたら、おもしろくないのは明らかでしょう。

本来は鈴木家の一員になるべき孫が、桝田家にいる。
そして、戸籍上、息子は結婚もしていなければ子どももいないことになっている。


夫の両親からしたら、こうなるのは避けたいことだと思います。


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法律婚するカップルがほとんどである現状で、
お互いの両親が私たちの事実婚を認めてくれるとは、到底思えませんでした。  

お互いの親は、4人とも60歳前後。
私たちよりも古い時代を生きてきた人々です。
“結婚”といえば、結納を行い、結婚式を挙げて、婚姻届を提出することが、当たり前だった時代です。

そんな時代を生きてきた人々からしたら、事実婚なんて同棲とそう変わらないはずです。

親は、まず、事実婚という曖昧な関係自体を不安に思うでしょう。
それから、そういう関係を望む私たちのことを、だらしがないと感じるのではないでしょうか。
そして、“けじめをつけるべき” “法的に守られる関係になったほうがいい” などという理由をつけて、法律婚を勧めるのだと思います。

そして、夫の親は、私の親よりも事実婚に強く反対することが予想されました。


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ほとんどのカップルが法律婚する中、事実婚するとなった場合、私は3つの点に不安を覚えました。

まず、事実婚における2人の関係の不安定さです。

入籍しないので、私と夫は、戸籍上です。
事実婚の場合、住民票の同居人の続柄に夫or妻(未届)と記載したり、公正証書を作ったりすることによって、関係を公的に証明することはできます。
しかし、公正証書においては手間や費用がかかる上、これらで法律婚と全く同等の効力が生じるかというと、違うでしょう。場合によっては配偶者として認められないため、相続や税金の控除などで不利益を被ることもあります。

それから、事実婚が稀な中で、自分の立ち振る舞い方や、周りからどう見られるかも気になりました。

「結婚しています」と言ってよいのか。結婚指輪をしてもよいのか。
法律婚であれば当たり前のことも、事実婚では躊躇ってしまうことが予想されました。
そして、それらをしたとして、周りの人がどう思うのか。
「入籍していないのに結婚しているなんておかしい!」「なんで結婚していないのに指輪をしているの?」「入籍できない事情はなんなんだろう?」
これらを口に出して言う人は少ないと思いますが、やはりマイノリティである以上、好奇の目で見られ、攻撃の対象になってしまうことは避けられないでしょう。

そして、なにより1番の問題は、両親でした。


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