嫁いだつもりはありません!めりこの婚活・結婚備忘録

カテゴリ:思うこと > 名字

←←←前の話はこちらです


半年ほど前、おそらく12月頃だったと思います。

私は、スマートフォンでGoogleの検索バーの「G」の文字を押して、それまでの検索履歴から上がってくるおすすめサイトを読むのが好きなのですが、
いつものようにサイトの見出しのチェックをしていると、1つ、目に留まるものがありました。

それは、ハフポストの湊彬子(みなと あきこ)さんという方が書いた記事で、タイトルは、
「ペーパー離婚をした。10年前、夫に名字を「譲った」自分が許せなかった【選択的夫婦別姓】」です。

内容を簡潔に記載します。

・法律婚していたけれども、ペーパー離婚して事実婚にした。
・名字は自分のアイデンティティであり、この名前で、学校生活や社会人生活を送ってきた。
・人生の中で、いくつもの“女の子だから” “女性だから”と言われてきたことを跳ねのけてきた。
・それなのに、名字に関しては女性だからという理由で相手の名字にした。そして、そんな自分が許せなかった。
・引越しなどで様々な手続きを繰り返す中で、公的には湊彬子という人物が存在しないことに喪失感があった。
・ペーパー離婚して事実婚となっても、特に不便は感じていない。夫との関係も今までと変わらず、いい夫婦だと思える。
・全ての人が別姓にすべきということではなく、夫婦別姓を選べるようにしてほしい。
 

私はこの記事を読んで、感銘を受けました。
なぜなら、まさにこれは、私の気持ちそのものだったからです。

←←←前の話はこちらです


夫からしたら、「鈴木になれる嬉しいな‌って言ってくれる女性の方が、嬉しいに決まっています。

名字ごときでいちいち騒ぐ女より、夫の名字になることを喜び、何の問題もなく結婚を進められる女性の方が、よほど可愛げがあると思います。

けれど、夫がどう思うかとか可愛げの有無なんてどうでもいいくらい、
改姓に対して、嬉しい、という感情が全く湧かないのです。

いつだったか耳にした歌で、「2つあった名字が1つになって…」という結婚を歌ったものがあったのですが、
(1回聞いただけなので、そこの部分しか覚えておらず曲名も忘れてしまいました。)
私は、名字が1つになることが幸せだとは思わない。

そして、
名字が1つになることが結婚の必須要件だとも思わない。

私は、私らしく、桝田のままで生きたい。

生きたかったです。


→→→次の話はこちらです

←←←前の話はこちらです


私は、自分が名字を捨てなければならないことに納得できないことを、親や同僚、友達に話しました。

「当たり前、そういうものなんだと思って、疑ったことすらない。そんなことにいちいち反発するお前が異常。」

同僚1(女性)「相手の名字になるのが夢だった。だから職場でも旧姓を使用していない。」

同僚2(男性)「妻が、○○(同僚2の名字)ですって言ってるのを聞くと、家族になったんだなあと思って嬉しいものだよ。」

同僚3(女性)「通帳の名義変更をして、結婚したんだなって実感が湧いた。」

結婚を控えた友達(女性)「どっちの名字を名乗るかの相談なんてしていない。私が変えるものだと思っているから。」

誰一人として、私と同じ意見の人はいませんでした。

私は……

私は、異常者ですか?


→→→次の話はこちらです

←←←前の話はこちらです


様々な場面で触れる、鈴木めりこという名前。

私は、それが私自身であるとは、到底思えませんでした。
近いような遠いような、知っているような知らないような、鈴木めりこは私にとって、そんな存在なんです。

私は、過去も今もこれからも、桝田めりこです。
鈴木めりこじゃない。
けれども、公的にはもう桝田めりこは存在しないんです…

私、枡田めりこは、公的に抹殺されました。
そして私は、馴染みのない名前を背負って、生きていかなければならないのです。



→→→次の話はこちらです

←←←前の話はこちらです


公的に「桝田めりこ」が抹殺されたことは、結婚の手続き以外でも実感しました。

1番主なのは、病院関係です。

保険証は新姓に変わったため、病院で呼ばれるのは、鈴木という名字でした。
「私は鈴木だ!」と意識していないと、呼ばれても気付きません。 
今までは待合室で気を張ったことなんてなかったのに、
今では鈴木という名字が呼ばれるのを今か今かと待つスタンスです。

結婚したことを知った顔見知りのスタッフの方からは、
「(新姓で呼ばれることに)そのうち慣れるよ!」と言われました。
その時はなんとか笑って対応しましたが、本当は、本心は、そんなことに慣れたくなんてないんです。

私自身、鈴木で呼ばれることが、非常に苦痛でした。


→→→次の話はこちらです

このページのトップヘ