嫁いだつもりはありません!めりこの婚活・結婚備忘録

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今まで述べたとおり、私は自分の名字を泣く泣く手放し、新姓を名乗りながらも、それに抵抗している人間なわけですが、
改姓して生まれたのは、喪失感だけでした。

新姓に書き換えられた通帳や、マイナンバーカード、運転免許証を見て、多くの女性は
「結婚したんだこれで私も彼の奥様と嬉しい気持ちになるのでしょう。

しかし、私は違った。
そんな嬉しい気持ちなんて、私の中には1ミリたりとも存在していなかったのです。

私は、「桝田」の文字が二重線で消された通帳や、旧姓欄に入ってしまった「桝田」の文字を見て、公的に桝田めりこが存在しないことを強く実感させられました。
そして、アイデンティティの喪失ともいえるこの体験について、深く悲しむしかなかったのです。


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3つ目は、LINEの名前です。

私は、LINEの名前を、“桝田めりこ”で登録しています。
これは、LINEのサービスが誕生して初めて登録した時から変わっていません。

私は登録を変更していませんが、結婚して改姓した場合、次のような選択肢があると思います。

①<旧姓>“桝田めりこ” 
②<旧姓+新姓をステータスメッセージに記載>“桝田めりこ” +「鈴木になりました」
③<新姓+旧姓括弧書き記載>“鈴木(桝田) めりこ” 
④<新姓+旧姓をステータスメッセージに記載>“鈴木めりこ”+「桝田です」
⑤<新姓>“鈴木めりこ” 
⑥<姓なし名のみ>“めりこ”

①から⑤まで順に、番号が後になればなるほど新姓寄りになるように並べました。
⑥は例外です。

私の周りは、②③④が多いですが、そんな中でも私は、登録を変えようとは思いませんでした。
LINEは仕事で使うこともあるので、仕事で使っている名前と一致していないと不便でしたし、なにより②③④⑤は“ 結婚しました感”が出て嫌だったのです。
一応⑥も考えましたが、仕事では名字で呼ばれているため、名前だけにすると仕事に差し支えそうだったのでやめました。

今のところ、LINEの登録に戸籍名を使っていないことに不都合はありません。

ただ1点だけ気になるのは、夫の母とLINEでつながっているので、桝田を名乗り続けていることをよく思われていないのではないかということです。
ただ、義理の母は細かいことを気にしないタイプなので、一応大丈夫かなあとは思っていますし、何か言われたら仕事では旧姓使用していることを伝えれば理解してもらえるでしょう。

そして、今後のことで言うと、子供ができて親同士の交流が芽生えた時には、子供が鈴木なので、私が桝田を名乗っていると不便なのかなあと考えてしまいました。


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2つ目は、職場での旧姓使用です。

私の職場では、簡単な申請をすれば旧姓の使用が可能となっています。

もちろん、給与などのお金が絡むものについては通帳と名義を合わせる都合上戸籍名を使用していますが、基本的にはほとんどの場面で旧姓を使えています。

なぜ旧姓使用としたかというと、理由は3つです。

まず、そもそも私は鈴木姓に変えたくなかった立場なので、桝田姓を引き続き使えるところでは桝田を使いたい気持ちが強くありました。

それから、鈴木姓にしてキャリアが断絶されるのも嫌でした。
私のキャリアは、“桝田めりこ”で積み上げてきたものであり、今まで関わった人からは桝田として認識されています。
“鈴木めりこ”にすると、桝田の姓で出会った人からは、私だと認識してもらうことが困難になるでしょう。
もちろん、相手が私の顔を記憶していれば対面したときに、「あの桝田さんね!結婚したんだね!」と言ってもらえます。
しかし、私の仕事は、書面や電話など対面しないやり取りのほうが多くあるので、気付いてもらえない可能性のほうが高いのです。
私は、今まで積み上げたキャリアをリセットせず、桝田のまま、桝田として、仕事をしていきたいと考えました。

そして、最後ですが、鈴木という名字はあまりにありふれているので、職場で重複する可能性が高く面倒だと思ったからです。
近くの席に鈴木がもう1人いた場合、職場内での対応は呼び方を変えるなどまだなんとかなると思います。
ですが、外部の人からの電話や来客においては、どちらの鈴木のことか分からなかったり、間違えられてしまったりするでしょう。
桝田という、より重複が避けられそうな名字を使えるなら、そのほうが良いと思いました。


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改姓の手続きをしつつも納得できていなかった私は、鈴木姓に抵抗してやったこと、やっていることがいくつかあります。

まず1つ目は、旧姓併記です。
結婚にあたり色々調べている中で、2019年11月からいくつかの書類において旧姓併記が認められるようになったことを知りました。

そのような制度があるなら是非併記しようと思い、住民票、マイナンバーカード、運転免許証の3つに、旧姓を併記する手続きを行いました。

しっかりと順番を間違えずにやれば違ったと思いますが、私の場合は、色々ありまして複数回警察署や市役所に足を運ぶことになってしまいました。

そんな面倒な手続きを経た結果、
公的書類から抹殺されたはずの“桝田” が、住民票や運転免許証、マイナンバーカードの上で、息を吹き返したのです

私は、自分の失われたアイデンティティを取り戻せたような気がして、とても嬉しい気持ちになりました。

しかし、旧姓併記されたものを証拠書類としても、旧姓での口座開設や契約などが認められるかどうかは、場合によるようです。
旧姓併記がなかった時代と比較したら、一歩進んだだけすばらしいことなのかもしれません。 
しかし、結婚しても姓を捨てたくない者にとっては、根本的な解決にはなっていないことを痛感しました。


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桝田姓を諦め鈴木姓となった私は、入籍後、様々な改姓の手続きを行う必要がありました。

市役所や警察署などの行政機関においては、運転免許証、マイナンバーカード、
金融関係では、銀行口座、クレジットカード、生命保険、
他にも携帯電話など、小さなものも含めると様々なものの改姓手続きがありました。

中でも、行政機関や銀行は平日の昼間にしかやっていないので、休みを取るしかなく、働きながら時間を捻出するのに苦労しました。
またいくつかの手続きでは、住民票等が必要なこともあり、発行手数料がかかりました。

一方、夫はというと、入籍とほぼ同時期に引っ越しをしたため、住所変更の手続きを行っていました。
しかし、こちらはインターネットで簡単に済むものも多く、改姓した私より楽だったのは間違いないです。

好きで慣れ親しんだ名字を手放し相手の名字になったなら、この苦労も喜んで引き受けるのかもしれません。
しかし私は、泣く泣く自分の名字を諦めた人間です。
なりたくもない鈴木になるために面倒な手続きをすることは、私にとって拷問でしかありませんでした。


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